郷土研究のしかた~社会の自由研究の具体的なアドバイス~

2021年7月24日土曜日

小学生 中学生 勉強方法

t f B! P L

夏休みの宿題で郷土研究(自由研究)をする小中学生向けの記事です。

  • 本の調べかた
  • 現地での調べかた
  • 文章の書きかた

など、あまり教えてもらう機会がない部分にしぼって紹介します。


「勉強」と「研究」のちがいを知りましょう!


郷土研究や自由研究には「研究」という名前がついています。
こういった、言葉の細かな違いに気をつけてみると、新しく気づけることは多いです。

ふだんの勉強と、研究とのちがいをまとめると次のとおりです。

  • 勉強…すでにわかっていることや、すでにだれかが調べたことを習うこと。
  • 研究…まだだれも調べていないこと、わかっていないことを見つけて調べること。

すでに教科書に載っていることをまとめるのは、研究ではないということですね。

いいかえれば、研究は探検のようなものです。

みんなが知らない、みんなが興味をもっていないものを最初に発見してみてください。


テーマの探しかた


郷土研究をするとき、テーマを決めるのが一番むずかしいという子もいるでしょう。

当教室の本棚には、下写真のような参考リストも用意しています。



でも、できるかぎり、自分が知りたいという郷土の謎を自分で見つけましょう。それが研究の原動力になります。

とはいえ、郷土(=自分の町)のどの部分を取り上げるか、という考えかただけヒントを書いておきます。

郷土研究なら、地理(地図モノ)、歴史(時代モノ)、公民(自分の町の世の中にあるモノ)の3つの世界に分けて、地元のアレコレを考えてみたり、いらない紙などに書きだしたりしてみましょう。上の画像も多少ヒントのつもりです。

ネタが浮かばない時は、自分や友だちだけで考えず、周りの大人にも聞いてみると良いでしょう。
「自分の町で、気になっていることや不思議なものってない??」と聞いてきましょう。
大人なので、想像よりこの世の中のことをいろいろ知っていますし、社会で抱いている疑問も多いはずです。

テーマが決まったら


研究には「正しい方法」があります。

思いつくまま書くのは、感想文や随筆、エッセイと呼ばれるものであり、研究とは言えません。

研究は、計画的に書かれた文章でないといけません。
ならば、書く前に「型(かた)」を知っておくことが大事です。

サッカーにルールがあるように、剣道にも「型」と呼ばれる決まりごとがあるように、研究にも「型」があります。
今回の郷土研究からは、ぜひ「型」にはめてみて書いてみましょう。

その「型」のひとつを紹介します。
「型」はまず、目次を作ることです。
下はあくまでも見本ですから、テーマや内容に合わせて、自分の文章に直してくださいね。

目次の種類(例)


  1. はじめに(まえがき)
  2. 調査の方法
  3. 文献調査
  4. 現地調査
  5. 聞き取り調査
  6. 結論
  7. 参考文献

上の例は、王道の目次です。

文章の流れで書くと、下のような感じです。


なぜこれを調べたいと思ったか?
だから、こういう方法で調べてみようと思った。
まずは本で調べた。
次に実際に行ってみた。
人にも聞いてみた。
本、現地、人に聞いた結果、こうだった。


研究は、このような「型」にはめて順番に進めていくと、いつのまにか形になっています。
参考にしてみてください。


文章の表現(例)


最初の書き出しかたに悩む声をよく聞きます。

使うと良い文章表現の例をいくつか紹介しましょう。

ただし、正解は一つではないので、かならず研究テーマや話の流れにあわせて、細かい表現や言い回しは変えてくださいね。

はじめに(まえがき) 編


私が今回この研究テーマを取り上げる理由は、 ~ だからです。
(きっかけは、 ~ でした。)

特に、 ~ ということに疑問を持ちました。

一般的には ~ といわれていますが、本当にそうなのか調べてみました。


調査の方法 編


このテーマを、次の3つの方法で調べてみました。

1つ目は、文献調査です。 ~ で文献を探してきました。

2つ目は、現地調査です。 ~ へ行って○○を観察してきました。

3つ目は、聞き取り調査です。 ~ で○○さんに話をうかがいました。

文献調査 編


このテーマについて、今までわかっていることを本で調べてみました。

本は、○○図書館の郷土資料コーナーや書庫から探しました。

図書館の方にも、本を探すのに協力していただきました。

○○○○氏の『本の題名』によると「~」と書かれていました。

現地調査 編


次に、 ~ へ実際に訪れてみました。現地の写真や図を掲載します。


聞き取り調査 編


さらに、○○さんから話をうかがうことができました。

「~」だと教えていただきました。

結論 編


以上の調査を終えて、 ~ ということがわかりました。

しかし、 ~ ということはわかりませんでした。

この謎の部分ですが、私は ~ ではないかと考えています。

その理由は、 ~ だからです。

『文献名』に ~ と書いてあり、現地に ~ があり、○○さんも ~ と言っていました。

これからは ~ ということを知るために、さらに深く勉強していきたいと思います。

参考文献 編


【本の表記のルール】
筆者名 『本の題名』 出版社名 出版年 参考にしたページ

【雑誌の表記のルール】
筆者名 「記事・論文の題名」 『雑誌の名前』第〇号 出版年 参考にしたページ



この記事を通して、皆さんの研究スキルがレベルアップすることを願っています。

郷土研究。がんばって力作を仕上げてください!

塾生の方なら、実物を見せてくれたらアドバイスいたします。

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京進スクール・ワン四日市ときわ教室 
住所:三重県四日市市城西町4-21 ときわビル1階東 
電話受付時間:15:00~22:00(日曜・月曜定休日) 
電話番号:059-329-7664 
教室長:吉川(よしかわ) 
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