この記事は、塾生の方へ配布している教室通信2024年1月号の特集を再編したものです。
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教室長の吉川です。
生徒指導、講師指導の中で、「わかる」と「できる」はちがうという話をします。
しばしば生徒・先生双方で勘違いが起こるのが、「授業中はよくわかったと満足しているのに、次の授業やテストの時になるとできない」という悩みです。
新規お問い合わせの方にも、1対1個別指導のメリット・デメリットをお伝えする時に触れることがあります。
先生が丁寧にじっくり教えてくれたら「わかる」けれども、結局テストの時は横に先生がいないので、一人で「できる」必要があります。
だから1対2個別指導では、授業の中に「一人で解く時間」を作ることで、
人の話を聞いて「わかる」
↓
一人で「できる」
に持っていこうという話です。塾生の方、保護者様は全員聞いたことがある話かと思います。
では、「わかる」から「できる」にするためには何をしたらいいか?
私は「おぼえる」工程を入れることだと思います。
言いかたを変えれば「復習」してね、ということです。
ヒトは「わかった」瞬間から「忘れる」が始まるからです。
有名なエビングハウスの忘却曲線。
20分後には42%忘れ、1日後には74%忘れるという、ヒトの悲しい性質です。
先生が隣にいなくても、自分で記憶忘れを自己防衛する必要があります。
しかも、1回復習しただけでも、また忘れます。
脳科学的には、1か月の間に大体4~5回は思い出せると良いそうです。
ならば、たとえば下のような感じで、1週間のうちに何度も復習できるといいですね。
復習の方法は「解き直す」か「思い出す」か、です。
ただ単に教科書を開けて、書いてあることを読み直すだけでは頭が苦労していないので、また忘れやすいです。
多少、脳に負荷の高い復習をした方が、永久に忘れなくなります。
そこで、何も見ずに解き直せたら「おぼえている」という判定を自分に課すと良いでしょう。
この判定を毎回の問題で確認していく作業が復習です。
しかし、もし「解き直し」が苦しければ、今度は事前に「覚え直し」の時間を挟むと良いでしょう。
だれでも、おぼえる時間をとった直後なら、解けます。
でも、それは本当の意味で思い出したわけではない、ということだけは常に心の中に留めておいてください。最終的には、何も見ずにいきなり解けなければ「できる」とは言えないのです。
そう考えると、最初に問題を解いた時の丸つけ後の「解説を読み、自分の答えと模範解答の何が違ったのか」を確認する時間の大切さがわかってくるはずです。
それが「答え合わせ」の本当の意味です。
京進の授業でも、できるかぎり復習の視点を盛り込んで、過去の学習内容を何度も思い起こせるようにしています。予習先取り授業をできている場合は、学校の授業が自然と復習の機会となります。
(だから、テスト結果がUPするタイミングは、予習先取り授業ができるようになってからと言えます)
そのうえで、授業では毎回宿題と呼ばれるものを出しています。
宿題という言い方が私は本当に嫌いで、本当は「ここをするだけで復習になる、ありがたいプレゼント」です。
(言い過ぎですか??)
復習を自主学習や家庭学習に取り込むための第1段階の方法は、塾や学校の宿題を毎日少しずつに分けることです。
1週間で7回復習した人になれます。次の授業は楽勝でしょう。
学校で習ったらその分の学校のワークを進めるというのも、この考え方に沿っています。
ワークが復習になるからです。
逆に、ワークをテスト前までためると、復習になりにくく思い出しにくいので苦痛な作業になります。
第2段階は、週末に、平日の学習分を復習するという方法です。
特に英単語・漢字の2周目がおすすめです。
塾が休みの日曜・月曜を有効活用することをおすすめします。
休みの日に自主学習ができる人は、入試前に強いですし、塾を卒業してからも自立的に学び続けられます。
第3段階は、勉強と関係ない時に、どれだけ勉強のことを思い出しているか、です。
たとえば、登下校中・休憩時間・お風呂・トイレなどの生活の中に、ほぼ無意識で勉強のことを思い起こしている人は、無限大で復習していることになります。
こういった人々は、たぶん勉強しようと思って思い起こしているわけではなく、無意識のレベルで染みついた思考習慣と言えます。
そして、成績上位層の脳内はおそらくこうなのではないかと思います。
以上、3つの段階に分けて復習の方法を紹介しましたが、今の自分にできそうな段階を選んで、「わかる」から「できる」へ進んでいきましょう!
京進の個別指導 スクール・ワン四日市ときわ教室
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教室長:吉川(よしかわ)
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