こんにちは。京進の個別指導 スクール・ワン四日市ときわ教室の吉川です。
この記事は「勉強しているはずなのに、なぜか成績が上がらない!」とお困りの場合に読むページです。
たぶん、この記事で書いた方法をやっちゃっているのではないでしょうか。
「成績を上げない方法5選」などと、とても後ろ向きなタイトルをつけましたが、かんたんに言えばこの方法の逆をすれば良いということです。
当教室では、入塾手続きの時に保護者様、お子様、教室長の3者で「学力を上げる10か条」を説明しており、それを元に記事にしたものです。
この10か条は毎年更新していますが、過去の先輩たちの入塾前の「やってしまっていた行動」を集計したものであり、生々しい失敗・挫折リストと言い換えることもできます。
ですので本来は10選なのですが、記事を書いていたら長くなったので、特に大事な5つに絞って紹介します。
これまでの自分のやりかたを見直さないと、学力はなかなか上がりません。
セルフチェックしてみて当てはまる人は…自らをあらためましょう(笑)
□ 授業中に教わった勉強方法は、授業の時だけ実行。
たとえば、途中式を書いてねとアドバイスした後、授業中はそのとおり書いたけど、家庭学習や宿題をするときは従来流の暗算で解いた、など。
ノートに日付や教材の単元・ページを普段は書かないとか、教材の最初に載っている「はじめに」などの前書きを読まないまま自己流で解き始めるなども、同じです。
本当は過去に正しい方法のアドバイスをもらっているのに、授業が終わると自己流でやるから、勉強のやりかたが変わらず成績が伸びないパターンです。
伸びない原因の筆頭がこちらなので最初に挙げました。
「授業では、家に帰った後のやりかたも教えてもらっている」と自覚的にならないと、授業中と家庭学習でやりかたが一致してきません。
授業時間と授業以外で過ごす時間のどちらが長いかといえば、圧倒的に授業外の時間。
人間は、長く過ごしている時間・環境のやりかたに染まる生き物なので、授業で教わった「勉強のやりかた」を、すぐに授業以外の時間でも実行しましょう。
先生が隣にいない時も、まずは守破離の「守」をやり抜く力が大事ということです。
□ 塾でしっかり勉強しているので、そのぶん家庭学習時間を減らす。
時々、この考えかたをもっている生徒さんに出会います。
塾でがんばるから、そのごほうび(?)に、自宅でしていた勉強時間を減らすという発想です。
想像すればわかるとおり、結果的に入塾前より勉強時間は減って、入塾前より成績が上がりにくい状況になります。
昔、下のマトリックス図を作って説明しました。
塾に入らず、毎日コツコツ勉強している子を上回る勉強時間を確保しないかぎり、その子を追い越すことは難しいはずです。
塾に入った後も、それで安心せず、塾以外で勉強時間を必ず作りましょう。
私は勉強時間がすべてとは考えていない派ですが、「1万時間の法則」を踏まえると相当程度の勉強時間は必要です。
「1万時間の法則」は、アメリカのアンダース・エリクソン教授がバイオリン奏者を対象に調査した結果、プロレベルに到達した人は平均10,000時間の練習をしていたという内容で知られています。
1万時間の法則は ”平均” 10,000時間であり、少ない人だと約3,000時間、多い人で約24,000時間という差もあるそうです。これが、勉強時間だけで計れない「勉強の質(方法・スピード・量)」なのでしょう。
それでも、最短で3,000時間(1日1時間で約8年3か月)必要なのです。
高校入試の場合、8年前の小学1~2年生から毎日1時間休みなしで続けていれば3,000時間到達ですが、そんな人はほとんどいないでしょう。
だからどんなに要領が良い人でも、1日数時間におよぶ勉強時間があって初めてドラマティックな成長が訪れるはずです。
まずは、周りのクラスメイトを上回るくらいの勉強時間を確保しましょう。
□ 一度解いた問題は、二度としない。新しい問題こそ正義。
どんどん次のページの問題に手を伸ばす生徒さん。その積極的な姿勢は素晴らしいです。
1冊教材をやり終えたら、次の新しい教材に手を出す。これも悪いことではありません。
しかし、そのやり終えた問題。もう大丈夫なんでしょうか?
たとえば時間切れで解けなかったテストの問題なども「やった」扱いしているとしたら、何か大きな思い違いをしています。
けっして過去を克服できていないのです。
一度通った自分の道を、もう一度ふりかえってみてください。不正解や未定着がそのままになっていませんか?
本当はわかっていたのにミスをしてしまったという場合も、「うっかりミスも実力のうち」と受け止めて、次はどうするか考えましょう。
こういった、ふりかえりの時間がミスを減らすことにもつながります。
ということで、家庭学習時間の中で「復習の時間」を、宿題をやる時間とは別枠で作りましょう。
一度学習したページを、開け直して、ふりかえるのです。
開け直して何をするかは科目や内容によってケースバイケースですが、解き直すか、覚え直すの二択であることは間違いありません。
□ 問題集をやる時、覚えながら解いている。
たとえば、社会の問題集を進めるときに、教科書を開けて読みながら穴埋め問題を解く、などです。
これって、覚える時間と解く時間が混ざっています。
そのときは絶対解けるけれど、それって、本番試験の時にはできませんよね。
本来は、「覚える時間」と「解く時間」は別です。勉強する時ははっきり区別しましょう。
問題を解く時は、横に答えやスマホなどを置かず、何も見ずに解く。
自信がないのなら、事前に別で、覚える時間をとっておく。
これが本当の勉強方法です。
これを専門用語では、インプット学習(覚える)とアウトプット学習(解く)といいます。
テスト本番の時をよくイメージして、本番と同じような勉強を普段から行ってくださいね。
□ 最悪、テスト前に徹夜すればいい。
テスト前に詰め込んで結果を出してきたタイプは、最悪テスト前に頑張ればいいという一種の成功体験を身につけています。
後回し癖が付くという意味で、これが根深いのです。
まず危険なのは、入試の時はこのスタイルだと太刀打ちできないということです。
入試は今まで学習した範囲全部から出るわけですから、たとえば今まで習った英単語だと数千個レベル。テスト前に詰め込むのは不可能です。
入試直前に、自分の勉強のしかたの根本を180度変えるということにエネルギーを費やさないとなりません。
すでに外部模試や実力テストで、定期テストほどの結果が出てないのであれば赤信号と言っていいでしょう。
次に危険なのは、テスト前に慣れない負荷をかけたので、テスト後に反動で勉強時間ゼロスタイルに戻りやすいということです。
テスト後は勉強をやめることが、ご褒美になってしまっているのです。
そして最後のリスクとして、生活リズムや習慣が安定しないので、無駄に疲れやすくなることが挙げられます。
池谷裕二東大教授がかつて京進の講演会で語ったところによると、脳科学的に「習慣」とは「毎日エネルギーや意志を使わず、無意識にできること」で、ストレスや疲れをためないためのライフハックだと理解しています。
勉強したりしなかったりすることで、最初の重い腰をテストのたびに上げていて、勉強を始めるだけで疲れていないでしょうか。原因はここにあります。
そして、テスト前だけ夜更かしやそれこそ徹夜をすると、体内時計が狂うので、日中の心身の調子が狂います。これでテストでパフォーマンスを100%出すことは難しいでしょう。
勉強は文化系な活動で、体力は基本いらないと思っていませんか?
勉強は完全に体力勝負ですよ。
体を動かさないから楽なのではなく、体を動かさなくてもやるものだからこそ大変なのです。
人間は、体を動かしながらするとやる気やテンションが上がってきますが(専門用語で作業興奮と言います)、体を動かさない状態で能動的にしていくには修練が必要です。
長時間座り続けるのも体力。同じ姿勢を保ちながら、目と手と頭を稼働し続けないといけないのも体力と思いましょう。
そんな時に、徹夜や夜更かし、体内時計が狂っていると、授業や家庭学習時間の時に睡魔に襲われます。
睡魔と戦って終了となり、本来戦わないといけない勉強に持っていく体力が残ってないのです。
就寝時間を遅くする、睡眠時間を短くすることがどれほど勉強にとって罪深いか、わかってきたのではないでしょうか。
いくら遅くても、24時までに寝ることを肝に銘じましょう。
このことは、高校3年生にもテスト前でも強調して伝えています。
テストや入試はいつあるかというと、だいたい朝からです。
夜になるとパフォーマンスが出せるという人は、もしかしたら朝だとパフォーマンスが出ないかもしれません。
この点でも、日頃の学習から本番試験の環境をイメージして、本番に近づけた勉強生活を送ることの大切さがわかります。
そして、できる人ほどテスト前はそんなに勉強しないものです。その方がかっこいいですね。
ぜひ学校や塾の授業で眠くならない「勉強体力」をつけましょう。
おわりに
以上、5選を紹介しましたが、この方法を誰も教えたわけではないのに、いつのまにかしている生徒さんは多いと思います。
今までの生活で凝り固めてきた「自分の殻」が何かを自覚して、その殻を打ち破りましょう!
京進の個別指導 スクール・ワン四日市ときわ教室
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教室長:吉川(よしかわ)
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