四日市南高校ポスター(教室内に掲示しています) |
京進スクール・ワン四日市ときわ教室の吉川です。
四日市南高校の学習塾向けの説明会へ参加してまいりました。
南高が、私たち学習塾に強調してPRされていた内容を中心に、かいつまんでではありますが紹介いたします。
評定(成績)の評価方法
定期テストの得点以外にも、評定値のつけかたには様々な評価項目があり、これを観点別評価と呼んでいます。
小中学生ではテスト以外の授業姿勢なども大きな比重をしめますが、一般的に高校では定期テストで点を取れば、それが評定値になるという考え方が根強いです。
南校では、従来から観点別評価を文字通りきちんと点数化している高校で、これは地域の高校の中でも珍しい方だといいます。
また、今後、高大接続改革(大学入試改革)の中で、高校の成績評価も、南高のようにテストの点数以外の評価を全国的に取り入れていくことが決定しています。
南高は、そのような改革の先取りをしている高校としての特徴があると思います。
地域社会とのかかわりを重視する進学校
南高と聞けば、地域的なイメージでは難関国公立大学へ毎年合格者を出す進学校として知られます。
しかし、南高自身強調しているのは、南高は単なる勉強漬けだけの進学校ではなく、大学進学後のキャリアや社会人としての力につながるような活動を積極的に組み込んでいるという点です。
これを南高では「探究学習」と呼んで、具体的には地域性を活かして、あすなろう鉄道の未来を考えるプロジェクトや、四日市市議会の会場を利用しての高校生議会、四日市市の街づくりを地元企業や行政と連携するような学習活動をおこなっています。
こういった学習活動を、多くの高校ではロングホームルームや総合学習の時間としてカリキュラムに組み込むことが多いですが、南高では"自主的な活動"として、放課後や週休日にプラスしています。
このような、実際の社会に役立つ"実学"系へのまなざしが強いのも、南高の特徴の一つでしょう。
大学進学実績のPRポイント
先ほどの探究学習は、大学入試にはほとんど関係ないのでは?と、抽象的に受け止められることも多いかと思います。
そこで南高がアピールしていたのが、国公立大学の合格実績の内訳です。
2020年度の南高の国公立合格数は延べ人数で146名でしたが、このうちの約45%は、いわゆる王道の前期試験以外での合格者です。
つまり、中期・後期試験での合格や、推薦入試・AO入試での合格者が他校と比べても多いとのです。
南高自身の分析によると、このような入試方式でも合格をつかみとる理由の一つに、南高の探究学習があり、そこで社会一般への広い見識や、相手に伝えるプレゼン能力などを培っていることなどを挙げています。
南高の推しポイントは「普通であること」
教頭先生がこのようにおっしゃっていました。
「南高は、普通の高校生活が送れる」と。
普通というのは、みなさんが思い浮かべるような、いわば王道の高校生活ということを指すと私は理解しています。
実際の学校行事や各種イベントは奇をてらったものは確かになく、子どもたちや、もしかしたら保護者の方が抱いている、高校でこんな経験をしたいと思うコンテンツは、あまさず盛り込まれているということです。
世の変化が著しい現代の中で、普通こそ逆にアピールになる、ということですね。
求める生徒像
進学校ですので、入学後の授業内容は中学校時代の成績5レベルの延長線上であり、授業スピードも中学生以上に速いことは、押さえておかなければなりません。
そのため、ギリギリ合格で受験する場合は、入学後のことをよく考えて受験してほしいという考えは示されていました。
実際、入学してから学内順位が下位に属すると、毎日の難しい授業についていけず、苦労を重ねている南高生がいるということでしょう。
(これは、進学校であればどこでも共通する問題でもあります)
また、南高は探究学習など5科目の勉強以外の力も高めていく方針のため、将来の明確な進路希望や、プレゼンなど自分からの発信力を積極的に身につけていく中学生を特に積極募集しているとのことです。
数理科学コースについて
スピードが普通科よりも速いので、覚悟してついてきてね、というニュアンスのお話がありました。
数理科学コースについて毎年南高から補足説明があるのが、コース名に「数理」と入っていますが、文系も選べるし、文系学部への進学者も実際に一定数いるということを、広く知ってほしいそうです。
また、出願時の注意点として、数理科学コースを目指す場合は、必ず第1志望で書いてほしいということと、数学の傾斜配点があるので、それはロジカルシンキングの考え方が入学後必要になるので、そのための傾斜配点との理由説明がありました。参考にしてください。
入試について
入試の各種基準については、特に例年と変更はありません。
定員も減っていません。
少子化の中で、南高も今年は定員を減らされるかと覚悟していたそうですが、定員はそのままなので、そういう意味では倍率やいわゆる合格のしやすさにも影響するのではないかという見通しです。
しかし、先ほど触れたように、入学後の難易度は高いので、合格だけをゴールに置かず、入学後の位置もイメージして出願してください。
その他のトピック
南高には、夏服・冬服のバリエーションはありますが、衣替えがありません。
ですので、冬に半袖というスタイルでもOKだそうです。
また、制服に男女の別がないという特徴があります。
ですので、女子が男子用ネクタイをすることも認められていますし、冬は寒いのでズボン着用の生徒も増えるとおっしゃっていました。
南高の制服がかわいい、かっこいいという評判は北勢地区でも知られていると思いますが、衣替えと男女の別が実はないという点は、意外と知られていない事実かもしれません。
通学者の地域割合としては、一番多いのはだいたい近鉄四日市駅から南に住む市内の生徒です。
近鉄四日市駅から北は市内でもあまり通学者はおらず、それよりも菰野・鈴鹿・亀山から通学する生徒の方が多いということです。
遠い生徒ですと、1時間半~2時間かけて通う生徒もいるということですが、通学時間も毎日のことですので、志望校選びの重要な条件として、四日市市の中学生の皆さんには考えてもらえればと思います。
京進スクール・ワン四日市ときわ教室
住所:三重県四日市市城西町4-21 ときわビル1階東
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電話番号:059-329-7664
教室長:吉川(よしかわ)
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